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GTX 1070 Ti搭載ゲーミングPCの性能を比較レビュー|中古で安く買う方法も紹介

GTX 1070 Tiは、2017年11月2日に発売されたGPUです。

コスパとグラフィック性能を両立したモデルで、リリース当初は、高い人気を博しました。

ゲーム用途を前提に開発されており、現在でも自作・中古ともに人気があります。

上位モデルのGTX 1080に匹敵するほどの性能があると、発売当時から話題でした。

本記事は、GTX 1070 Ti搭載ゲーミングPCの特徴と性能を、現行モデルと比較しながら紹介していきます。

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GTX 1070 Tiの性能比較・評価

GTX 1070 Ti GTX 1070
プロセス 16nm 16nm
CUDAコア数 2432基 1920基
ベースクロック 1670MHz 1506MHz
ブーストクロック 1683MHz 1683MHz
GPUメモリ GDDR5 8GB GDDR5 8GB
メモリクロック 2002Mhz 2002MHz
メモリ帯域 256.3GB/s 256.3GB/s
メモリバス幅 256bit 256bit
TDP 180W 150W

GTX 1070 Tiは、GTX 1070の性能向上版です。GTX 1070の半年後に、GTX 1070 Tiが発売されました。

両者を比較すると、CUDAコア数がGTX 1070 Tiになって大きく増加されています。そのためベースクロックも向上しているのが特徴です。

一方、メモリに関しては何も変わりません。メモリは同じであるものの、全体的な処理能力が引き上げられています。

メモリは変わっていないだけで、元々高性能。基礎的な部分が底上げされたため、よりゲームに使いやすい性能になっています。

GTX 1070 TiはどんなGPU?特徴を解説

GTX 1070 Tiの性能をGTX 1070と比較しながら紹介してきました。CUDAコア数とベースクロックが引き上げられており、総合力が高くなりゲームに使いやすい性能になっています。

ただ、スペック表ではイメージしにくい部分もあるものです。

以下では、GTX 1070 Tiの特徴をそれぞれ簡単に紹介していきます。

高リフレッシュレートに対応できる

GTX 1070 Tiのゲーミング性能は、現行のミドルクラスと同等です。

フルHD環境で高いパフォーマンスを発揮します。

RTXシリーズから搭載された、レイトレーシングとDLSSの新機能は実装されていませんが、基本的なゲームプレイの快適性は現役のミドルクラスと変わりません。

フルHD環境では、人気タイトルのApex Legendsにおいて、144fps張り付き。ゲーム内設定を低以下にすれば200fps以上も期待できます。

FPS・TPSゲームのように、グラフィックよりもリフレッシュレートが求められるタイトルでは、現在も活躍するGPUです。

GTX 1080と同等の性能で価格が安い

GTX 1070 Tiが発売当時話題になった理由は、GTX 1080と同等の性能で価格が安い点です。

詳しい比較は後ほど行いますが、ベースクロックなどの基礎的な部分の性能が同等になっています。上位モデルと同等の性能を持ちながら、発売当時の価格はGTX 1070 Tiが449ドル、GTX 1080が599ドルとGTX 1070 Tiのほうが安価でした。

中古販売で手に入れるしかなくなった現在でも、コスパの高さは健在です。

性能の割に安いゲーミングPCを手に入れたい方には、GTX 1070 Tiはよい選択肢となります。

一定の層に根強い人気がある

GTX 1070 Tiは、フルHD環境において優秀なゲーミング性能を持ったGPUです。

すでにリリースから5年以上が経過しており、今から新品のGTX 1070 Tiを購入するメリットは少ないですが、自作PCや中古市場では一定のユーザーに根強い人気があります。

人気の理由は、コスパとゲーミング性能の両立。

GTX 1070 Tiは現行のミドルクラス程度の性能を持ち、未だに現役で活躍。中古市場での価格も抑えられており、高グラフィックが求められるタイトルをプレイしない方には、安くゲームを楽しめるメリットがあります。

また、フルHD環境に最適化された、高いゲーミング性能も魅力です。

フルHD環境では、ゲーム内設定によっては200fps以上を安定して出力。競技シーンのようなスペックが求められる場面以外では、十分な性能を発揮します。

搭載ゲーミングPCを購入するには中古しかない

GTX 1070 Tiは非常に優秀で魅力的なGPUですが、現在搭載ゲーミングPCを購入するには中古しかありません。

人気と言えど旧世代のモデルです。GTX 16シリーズ・20シリーズが登場しており、新品のゲーミングPCでは使われなくなりました。現在はGTX 16シリーズも数が減っている状況です。

5年前のモデルなので当然ではありますが、中古でしか購入できないという点は注意しておきましょう。

RTX 3070との性能差が大きい点には注意が必要

GTX 1070 TiはフルHD環境での魅力が高いGPUですが、2世代後継モデルであるRTX 3070との性能差が大きい点には注意が必要です。

現行モデルであるRTX 3070は、WQHD環境~4K環境でも快適なプレイを行える性能を持っています。高グラフィック、高リフレッシュレートに対応しているので、ほとんどのタイトルをストレスなくプレイ可能です。

GTX 1070 Tiから5年以上が経過してリリースされた現行モデルだけあり、約60%と大きな性能差があります。

特に、グラフィックスの処理能力はRTXシリーズになり、劇的に向上しているので、将来的なパフォーマンスを考慮しましょう。

GTX 1070 TiとRTX 3070を比較

プロセス 8nm
CUDAコア数 5888基
ベースクロック 1500MHz
ブーストクロック 1725MHz
GPUメモリ GDDR6 8GB
メモリクロック 19.0Gbps
メモリ帯域 512GB/s
メモリバス幅 256bit
TDP 220W

流石にRTX 3070とのスペック差は大きいです。

GPUメモリは8GBと同等ですが、GDDR6と世代が異なり、GDDR6がより高い性能を発揮。ただし、ベースクロックは、GTX 1070 Tiが少しですが優れています。

ブーストは寿命を縮めるため、ベースクロックが優れているのはエントリー~ミドルクラスのゲーミングPCにおいては重要です。

また、RTX 3070は性能が強化された分、消費電力が220Wと大きくなっています。

GTX 1070 TIでは、RTX 3070のように、アップグレードを行う際に、電源ユニットの性能が足らずにコストがかかるという問題がないのは嬉しいポイントです。

GTX 1070 TiとRTX 3060を比較

プロセス 8nm
CUDAコア数 3584基
ベースクロック 1320MHz
ブーストクロック 1777MHz
GPUメモリ 12GB GDDR6
メモリクロック 15Gbps
メモリ帯域 360GB/s
メモリバス幅 192bit
TDP 170W

スペックを細かく見ていくと、GTX 1070 TiとRTX 3060の差がよくわかります。

メモリ周りは特に差が大きいです。メモリに関しては、GTX 1070 TiからRTX 3060発売までに性能が高くなっており、どうしても差が開いてしまいます。ただメモリ帯域やメモリバス幅にはそこまで大きな違いがありません。

スペック表を見ると性能差が大きいように感じますが、実際のゲーム性能は近いのが特徴です。

RTX 3060が100fps出せるゲームでは、GTX 1070 Tiも同等のフレームレートを出せます。

ただし、ベンチマークスコアは差が大きめです。

3Dのパスマークでは、RTX 3060は17802、GTX 1070 Tiは14962というスコアを出しています。約3000の差があり、違いを感じにくいだけでしっかりと性能には差があるので頭の片隅に置いておきましょう。

GTX 1070 Tiは、スペックやベンチマーク上ではRTRX 3060のほうが有利であるものの、実際のゲームプレイでは近い性能を引き出せるGPUです

GTX 1070搭載ゲーミングPCの中古相場とお得に購入する方法

ここまで、GTX 1070搭載ゲーミングPCの性能・特徴について比較しながら解説してきました。中古でしか手に入らないのが難点ですが、初心者にも中級者にもおすすめの魅力的なGPUです。

以下では、GTX 1070搭載ゲーミングPCの中古相場とお得に購入する方法について紹介していきます。

中古市場が狙い目

GTX 1070 Tiは新品で購入するメリットは少なく、中古市場が狙い目です。

残念ながら、GTX 1070 Ti搭載のゲーミングPCは中古市場でもあまり流通していませんが、パーツは豊富にあります。

GTX 1070 Tiは、中古で2万前後から取引されており、コストを抑えてアップグレードが可能です。

現行のRTX 3070が10万円前後、中古価格でも7万円台後半から取引されている点を考えると、いかにGTX 1070 Tiのコスパが優れているかが分かります。

GTX 1070 Tiの新品はプレミア価格がついているため、よほどの理由がない限り、GTX 1070 Tiを購入する際は、中古品を狙いましょう。

BTOメーカーの中古販売をチェック

中古ゲーミングPCを探すなら、まずはBTOメーカーの中古販売をチェックしましょう。

BTOメーカーの中古販売のよいところは、クリーニングなどがしっかりされている点です。PCを作っている会社の専門知識を活かし、徹底的にクリーニングされます。安心して購入できるため、BTOメーカーに目当ての中古品があれば検討しましょう。

さらに、価格も相場より高くなる場合はあまりありません。

フリマアプリをチェック

少しでもお得にGTX 1070搭載ゲーミングPCを購入したい場合は、フリマアプリをチェックしましょう。

メルカリなどのフリマアプリには、さまざまな製品が出品されます。GTX 1070と検索すると、搭載ゲーミングPCの中古品、中古パーツが豊富に出てくるので探しやすいです。なかには、自作するだけして使わず出品する人もいます。

パーツは中古ですが未使用のゲーミングPCが比較的安く手に入るので、非常にお得です。

また、相場より圧倒的に安く出品されるケースも。相場をあまり知らずに出品する人もいるので、思わぬ掘り出し物があるのもフリマアプリの魅力です。

ただし、中古になるので状態はしっかりチェックしておきましょう。なるべく複数の画像が用意されている出品物を探し、状態を写真と文面で確かめてから購入するのが外れを引かないコツです。

オークションサイトをチェック

フリマアプリだけでなく、ヤフオクなどのオークションサイトもチェックしましょう。

オークションサイトにも、GTX 1070搭載ゲーミングPCと中古パーツが多数出品されています。フリマアプリに比べて数は若干少ないですが、中古ゲーミングPC全体と比べると出品が多い部類です。

オークションサイトのよいところは、うまく入札すれば相場より安く買える可能性がある点。

予算をあらかじめ決めておくと、熱くなって予算を超えた入札をしてしまうリスクを減らせます。予算内におさまらない場合は競りをせず、違う出品物を探しましょう。

GTX 1070 Tiと現行モデルのどちらを選ぶべきか

ここまで、GTX 1070 Tiの特徴・メリットやほかモデルとの比較を紹介しました。

GTX 1070 Tiは、優れたコスパが魅力的なモデルです。

一方で、高グラフィックを求められるタイトルでは、性能不足を感じる場面もあります。

以下では、現行モデルとどちらを選ぶべきかの判断について解説。

どちらを購入するか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

FPSタイトルを安くプレイするならGTX 1070 Tiが活躍

GTX 1070 Tiが活躍するのは、フルHD環境での高リフレッシュレートが求められるタイトルです。

人気のFPS・TPSタイトルと相性がよく、フルHD環境でのプレイがメインの方には魅力があります。

現在使用しているゲーミングPCがGTXシリーズならば、ほとんどの場合、ほかパーツを変更せずにGTX 1070 Tiへアップグレードできるのも嬉しいポイント。

2万円前後のGPUで、RTX 3060やRTX 2060 SUPERと同等の性能を入手できるのは非常に魅力的です。

ただし、搭載ゲーミングPCの購入は基本的に難しいので、自身でGPUの交換を行う必要があります。

将来性も考慮する

GTX 1070 Tiのゲーミング性能は、確かにRTX 3060に匹敵します。

しかし、将来性やグラフィックス性能はやはり現行モデルがより優れているのも事実です。

予算面以外において、今からGTX 1070 Tiをあえて選ぶメリットはありません。

もちろん、2~3年の間だけ活躍できるGPUが欲しいという方には、GTX 1070 Tiも十分に選択肢に入ります。

しかし、基本的にGPUは短いサイクルで購入するパーツではありません。将来性のあるモデルを購入する方が、結果的にコスパがよいという場合もあります。

RTX 3060は、ミドルクラスのGPUとしてコスパ、ゲーミング性能を両立したモデルです。

長い期間活躍できるモデルでもあるので、これからGPUを新調する方は、ぜひご検討ください。

>>【2023年】RTX 3060搭載のゲーミングPCおすすめ9選!コスパのよいモデルを紹介

高いグラフィックやゲームをストレスなく楽しむ

美しいグラフィックや最新タイトルをストレスなく楽しみたい方は、RTX30シリーズがおすすめです。

特に、後継モデルであるRTX 3070は、GTX 1070 Tiよりも60%ほど性能が向上しています。今後のタイトルにグラフィックスが求められる傾向にある点を考慮しても、長い期間活躍できるモデルです。

RTX30シリーズのレイトレーシングやDLSSといった新機能は、評価が高く、美しいグラフィックで没入感のあるプレイを楽しめます。

高リフレッシュレートでのプレイにも対応しているので、フルHD環境においてもオーバースペックになるといった場面もありません。

RTX 3070は、本体のみで購入すると10万円前後と高価ですが、搭載ゲーミングPCには、コスパに優れたモデルが多く登場しています。

最新タイトルをストレスなくプレイできるゲーミングPCが多く用意されているので、ぜひチェックしてみてください。

>>【2023】RTX 3070搭載ゲーミングPCおすすめ10選|特徴や性能も解説

まとめ

ここまで、GTX 1070 Ti搭載ゲーミングPCの性能や特徴について紹介してきました。

同世代上位モデルのGTX 1080との性能差も小さく、現行世代のRTX 3060にも迫るほどの性能がありながら中古相場8万円程度なのが最大の魅力です。中古ではあるものの出品物をしっかりチェックして良品を選ぶようにすれば、数年は使える可能性があります。

安価で高性能なゲーミングPCが欲しい方には、GTX 1070 Ti搭載ゲーミングPCは非常におすすめです。