周年記念は、企業や組織にとって重要なマイルストーンです。この特別な日を祝うための記念品には、日常生活で実用的に使え、喜ばれる商品の選択が重要です。

本記事では、周年のイベントや記念品選びを担当する方向けに、周年記念品を企画するにあたり知っておきたい「周年記念の年数の数え方」「記念品の選び方」「名入れのための制作期間と流れ」について詳しく紹介します。

取引先や顧客への記念品のトレンドを知り、特別で記憶に残る周年記念にするためにお役立てください。

周年記念はいつやる?周年記念の数え方

周年記念の年の数え方や、周年の年はきちんと確認しておくべきところです。創立からの年数をどのように数えるかを説明します。

周年記念はいつやる?創業・創立・設立の違い

まずは、企業や団体の重要な節目を数える際に使われる言葉から見ていきます。
事業の開始に使われる言葉に、「創業」「創立」「設立」がありますが、それぞれ意味の違いは以下の通りです。


  • 創業日:実際に事業を開始した日

  • 企業、学校、団体として初めて事業や活動を始めた日

  • 法人としての設立日、つまり登記日


多くの企業や学校、団体では「創立日」を基に周年記念とし、記念品の制作やイベントを行うことが多いですが、明確な決まりはありません。

創業日・創立日・設立日が異なることも少なくないため、これらの違いを認識した上で自社にとっての周年記念日の基となる年月を設定しましょう。

周年記念の数え方

次に、周年の正確な数え方を確認しておきましょう。
周年記念の数え方:2023年1月を創立日=基となる年月に設定した例


  • 2024年1月:1周年(2023年1月~2023年12月までは、1年目)

  • 2028年1月:5周年(2027年1月~2027年12月までは、5年目)


丸々1年が経過したときに「〇周年」と呼べるため、そこに至るまでは「〇年目」という表現をします。

周年記念の計算方法

  • 創立年月(創業または設立年月)+1をした年が、1周年

  • 創立年月(創業または創立年月)+5をした年が、5周年


このように、周年を数える際は、創立年月に経過年数を加算していくことで算出できるのです。

【実例】周年記念はいつやる?|周年記念品の制作期間と流れ

本章では、周年記念を行う時期を意識しながら、実際の企業の周年記念品制作の事例を紹介し、制作に必要な期間とその流れを詳しく解説します。

周年記念品の制作期間

企業の名前やロゴを入れたオリジナル記念品の制作は、時間的な余裕を持って取り掛かるよう段取りをしましょう。

一般的に、制作自体は約1カ月かかりますが、これに先立って商品選定、社名やロゴのデザインと印刷の色調整、サンプルチェックなどが必要です。これらの時間を考えて、制作には1カ月半から2カ月を見込みましょう。

注意すべきは、以下のようなケースです。平均して2〜3カ月前から準備を始めることが望ましいといえます。


  • 注文が100個以上(※)

  • 年度末の3月から新年度の4月の納期を希望(制作会社の繁忙期)

  • 年末年始の納期を希望(配送会社の繁忙期)


※希望の商品で制作したい、デザインや色味にこだわりたい、相談しながらじっくり進めたいといった場合は、制作個数が少なくても6カ月ほどの制作期間をみることをおすすめします。

【実例】周年記念品の制作の流れ

実際の周年記念品制作プロセスを具体的に解説します。
先ほどと同じ、2023年1月が創立日の会社が、3周年記念を迎えるために周年記念品を制作する例です。


  • 2026年1月:3周年記念を迎える

  • 2025年9月上旬(2年目)ごろ:記念品やノベルティの制作会社に相談

  • 2025年9月下旬~10月上旬:サンプルチェックと正式生産の準備・依頼

  • 2025年10月中旬~11月:生産

  • 2025年12月:完成品の確認・配送(記念品は企業の各支店やイベント会場へ間に合うように配送される)


記念品制作の需要が高まる、年度末や年度始まりの3月から4月は、通常よりも制作期間が長くなる可能性があります。この繁忙期を避けるためには、早めにアクションを起こすことが重要です。

周年記念のお祝いに誰に何を贈る?贈る対象者・記念品の選び方・費用感

記念品を制作する際には、贈る対象は誰か、どこまでの関係者に贈るのかを決めて商品を選び、数を決める必要があります。

周年記念品を贈る対象者はどこまで?

周年記念品を贈る主な対象者とその意義は、3つのグループに分けられます。

1. 社員
仕事に尽力してくれた感謝と会社への帰属意識を高めて、仕事に励んでもらうために、努力を称えて贈る。
2. 取引先や業界関係者
多くの企業の中から、自社を選んで取引を行ってくれたことへの感謝の気持ちを伝えるために贈る。信頼関係の維持や今後の取引の拡大にもつながる。
3. 顧客
実店舗などで直接取引する顧客へのノベルティ贈呈は、①②とはスタンスが異なる。「ブランドへのファン化や囲い込み」「リピートの促進」など、キャンペーン的な色合いがある。
それぞれのグループの対象者への周年記念品は、目的を明確にして商品選びをすることが重要です。適切な贈り物が、従業員、取引先、顧客との長期的な関係構築を促します。また、企業のブランド価値の向上にもつながるのです。

周年記念品で贈る記念品の選び方・費用感

周年記念品を贈る対象者に応じた記念品選びと適切な費用の設定について見ていきましょう。

従業員や取引先・業界関係者に贈る場合

一般的な費用感は、3,000〜5,000円前後の予算で検討する企業が多いといえ、商品選びのポイントは以下の通りです。


  • 日常で使いやすく普段使いできる商品

  • 企業のブランドやイメージを損なわず、高めるもの


店舗のお客様といった顧客に贈る場合

一般的な費用感は配布個数や配布条件(特定金額以上の購入者に渡すなど)によります。「ここにしかない」「お得意様だけがもらえる」特別感のあるノベルティがポイントになります。


  • ブランドのオリジナリティを持たせるために、名入れやロゴ入れは必須

  • 限定品として制作


金額や条件によっては「景品法」に触れるケースがあるので注意が必要です。

これらのポイントを踏まえて選ぶことで、価値のある心に残る周年記念品となります。

おすすめ記事:【メーカー解説】ノベルティグッズ・制作会社の選び方|発注前~相談~制作時のポイント
 (※景品法について解説しています)

周年記念の定番・人気の記念品とは?

喜ばれる周年記念品を選べば、感謝の気持ちが伝わるだけでなく、相手の心に深く印象を残せます。従業員や取引先、顧客に喜ばれる記念品を紹介していきましょう。

周年記念祝いに日常使いできる役立つものを贈る

記念品選びでは、実用性とデザイン性を兼ね備えた記念品を選ぶことが重要です。

記念品が日常生活で使える場合、受け取る側にとってその価値は大きく高まります。例としては、会社やプライベートで利用可能なタンブラーが挙げられます。機能性とデザインが求められるアイテムで、企業ロゴが入ったものは記念品としての価値も高まるからです。

非常に人気があるスマートフォン関連商品は、とくにおすすめです。高速充電が可能なモバイルバッテリーや複数ポート充電器などは、日々の仕事や生活において活躍してくれます。実用的であると同時にロゴや社名を入れることで記念品としての特別感を持たせることができます。

さらに、デザインの良いものを選べば、使う際にもうれしいものです。おしゃれで便利な記念品を贈ってくれた企業に対する印象は自然と上がり、受け取る側にはよい記憶として刻まれるでしょう。

▼ノベルティ制作事例:モバイルバッテリー/複数ポート充電器はこちら▼
薄型・コンパクト~大容量 名入れモバイルバッテリー 一覧
複数ポートタイプの名入れ可能な充電器一覧

デジタル時代だからこその周年記念のプレゼント

現代の日常生活では、ビジネスからレジャーまで、あらゆるシーンでスマートフォンが広く使用されています。そのため、デジタル関連の贈り物は非常に人気が高く、高い満足感を与えます。

会社員には、マイク付きのワイヤレスイヤホンがおすすめです。オンライン会議やリモートワークにおいて非常に便利であり、スタイリッシュなデザインのものを選べば、持ち主の品位を高めるアイテムとなります。

また、スマホスタンドやノートPCスタンドも喜ばれます。小さくたためるため、外出先への携帯も可能です。使う人の姿勢をよくし、デスクワークの効率をアップさせる商品です。使う人の快適性を考え、スマートフォンやノートPCを使いやすくする贈り物として喜ばれるでしょう。

このようなデジタル時代にふさわしい記念品を選ぶことで、周年記念の贈り物を活用してもらえる機会が増えるのです。

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コンパクト~高級まで 名入れワイヤレスイヤホン一覧
スリム~高級志向まで 名入れ可能なスマホスタンド 一覧
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意外性がありながら役立つ贈り物

受け取る側が予測していなかった商品は、サプライズを提供します。日常の生活での役立ち度が高い商品なら、より印象深いものになるでしょう。

ランタン型モバイルバッテリーのようなユニークな商品があります。アウトドアでの活動時などに便利で話題性も期待できます。

ハンディファンや、モバイルバッテリーにハンドウォーマー機能がついた商品のような、季節性のニーズにマッチした商品もおすすめです。

タッチペンも喜ばれるでしょう。スマホやタブレットを頻繁に使う人には、繊細なタッチで書けるリアルなペン先を備えたタッチペンは、うれしい記念品になります。

意外性があり役立つ周年記念品は、受け取る側の記憶に長く残るものになります。

▼製品例:季節性のニーズにマッチする商品
夏の周年記念品、周年記念のイベントに◎ ハンディファン|オウルテック

法人向け 高級な周年記念の選び方・のし

上質な記念品を選ぶ場合は、記念品の品格やより高度な利便性を考えるのがポイントです。また、のしや包装をきちんと計画することで、受け取る側に印象的な贈り物にすることができます。

法人向け 高級な周年記念品の選び方

高価な記念品を選定する際のポイントを紹介します。

重要となる点は、品質です。例をあげると、ブランドの高級筆記具はステータスと品格を兼ね備え、受け取る人に深い印象を与えます。

スマートフォン関係で選ぶなら、高速充電が可能なパワーデリバリー(USB Power Delivery/PD)対応のデバイスが、ビジネスパーソンにとくに喜ばれるでしょう。

モバイルバッテリーであれば、大容量の充電が可能な上位モデルが日々のデジタルライフに大きな利便性を提供します。

これらの商品は、高級感と実用性を兼ね備え、法人向けの周年記念品として最適です。

▼超速充電ができるPD(パワーデリバリー)の解説・製品はこちら▼
スマホやノートPCの超速充電ができるPD充電器・ケーブル(オウルテック)

贈り物を格上げする包装

記念品のラッピングは、手にしたときの第一印象となり価値を高める重要な要素です。

高級感を演出するためには、エレガントで品質の高い包装紙や、シックで高級感のある落ち着いた包装紙が効果的です。贈る相手に合わせたラッピングが、特別なお祝いの気持ちを感じさせるでしょう。

包装へのリクエストに対応できるかどうかは制作会社を選定する際の重要ポイントです。記念品を選ぶ際には、制作会社の包装オプションの範囲を事前に確認しておく必要があります。

▼ワンランク上のノベルティ包装の対応例はこちら▼
オリジナル台紙などノベルティ包装について(オウルテック)

のし紙

周年記念品では、のしにも配慮が必要です。

のしには、いろいろな結び方や色がありますが、周年記念では紅白の蝶結びののしを使います。蝶結びは、何度あっても良い祝い事に使うのし紙です。周年記念は10年20年30年、またその先も続くお祝い事ですので、紅白の蝶結びが使われるのです。

表書きは、以下のような名称で記載するのが一般的です。


  • 創立〇〇周年記念

  • 創立記念

  • 創業〇〇周年記念

  • 創業記念



のしの下部に記載する名前は、会社名を略さずフルネームで記入します。株式会社や有限会社なども略さず、そのまま記載しましょう。


また、のしとリボンの併用は避け、どちらか一方を選んで使用するのがマナーです。

周年記念の記念品を手渡し・配送するときの挨拶文とマナー

お祝いの記念品を手渡しまたは配送する際、適切な挨拶文とマナーは受け取る側の印象を深める要素です。感謝の気持ちを表す挨拶文の作成と、手渡しの際の態度や配送時の配慮についてのポイントを解説します。

手渡しするときの挨拶メッセージとマナー

手渡しする際の挨拶とマナーは、相手に対する心遣いです。

記念品を手渡しする際は、運ぶ際に入れていた紙袋から出して記念品だけを手渡すのが基本的なマナーです。しかし、顧客の職場などで手渡しする場合は、受け取る側も紙袋がある方が便利なので、紙袋のまま渡すのも◎。

紙袋に入れて渡す際は、「紙袋のままですが」と一言添え、底部を支えて丁寧に手渡すことが重要です。
夏場など、汗で紙袋の持ち手が湿ったような袋を渡すことは避けたいものです。この場合は、持参用と別のお渡し用の紙袋を準備しましょう。

取引先や業界関係者への挨拶では、周年記念の報告と感謝の気持ちをこめた言葉を忘れずに添えましょう。

周年記念品をお客様へ手渡しする際の挨拶の例文
「お陰様で〇周年を迎えることができました。御社には大変お世話になりありがとうございます。心ばかりの品ですが、どうぞお納めください。今後ともよろしくお願いいたします」

周年記念品を社員へ手渡しする際の例文
社員へは、彼らの努力を認め上司からの労いの言葉を添えることで、今後の励みになるでしょう。
「いつも仕事に尽力してくれて感謝しています。これからも我が社を支えてください」
「いつも丁寧にお客様に対応していることに感謝しています。これからもチームを引っ張ってください。」

配送するときの挨拶状の文例とマナー

宅配便などで配送する際に記念品に添える挨拶状は、感謝の気持ちを伝える重要な手段です。記念品だけではなく、必ずメッセージを添えましょう。

周年記念品を配送する際の挨拶状の例文
ご支援のおかげで〇周年を迎えられたことへのお礼の言葉と、これまでのご厚情に対する深い感謝の気持ちをメインで伝えましょう。選んだ記念品の背景や使用方法についての説明も含めると、受け取った側に記念品への理解を深めてもらえます。

「拝啓、時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたびは、私どもの創立〇周年の節目を、貴社の変わらぬご支援のおかげで迎えることができましたこと、心より感謝申し上げます。
記念品として選んだ[商品名]は[商品の特徴や使用方法]の一品です。ご愛用いただけますと幸いです。今後とも変わらぬお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。」

オリジナルのメッセージカードを用意してくれる制作会社もあります。希望する場合は、記念品の制作会社に事前に確認しておきましょう。

周年記念の贈り物は感謝をこめて贈り、心をつなげよう

周年記念の贈り物は、日常使いできる便利なアイテムへの人気が高まっています。ビジネスや日常生活で重宝するスマホやノートPC関連商品は、幅広く好まれる傾向にあります。

周年記念品は、単に実用的な品物というわけではありません。贈る側の感謝や労いの気持ちなど、心をこめた贈り物でもあります。贈る人と贈られる人との心がつながり、これからの関係をよりよく築いていけるような機会にしましょう。



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