企業の創立記念日は、それまでの歩みを振り返り、社員に感謝を示す大切な機会です。
どのような記念品が喜ばれるのか悩む担当者は少なくありません。
実用性と特別感を兼ね備えた記念品は、組織の結束力を強化し、企業に対する親近感や帰属意識といったエンゲージメント強化にも役立ちます。
日常的な使いやすさや予算との兼ね合いも大切な判断材料です。
本コラムでは、喜ばれる創立記念品を選ぶためのポイントや効果的な活用法を解説します。
創立記念品を贈る目的と施策
創立記念品を贈ることには、単に記念日を祝う以上の意味があります。
最初に創立記念品を贈る主な目的について解説します。
企業文化や理念の再認識
創立記念品を配布する主な目的の一つは、企業の歩みを振り返り、企業文化や理念を社員に再確認してもらうことです。
企業が長い年月をかけて培ってきた価値観や行動指針を、社員が日々の業務の中で意識するのは簡単ではありません。
創業者の思いやビジョンを記念品に込め、記念品の配布とともに企業の歩みを振り返る、冊子を配布するといった施策を通じて、改めて企業文化などを意識させることが可能です。
社員同士が記念品について会話し、世代や部門を超えたコミュニケーションが生まれると、より自然に企業文化を伝えられるでしょう。
こうした機会は、特に社歴の浅い社員にとっては貴重なものとなります。
社員への感謝や評価の伝達

創立記念品は、社員一人ひとりへの感謝の気持ちを形にしたものです。
日々の業務や企業への貢献に対する感謝を、具体的なカタチで表すことで、社員は自分の存在価値や役割を再確認し、その企業の一員であるという帰属意識や親近感(エンゲージメント)を強化していきます。
特に質の高い記念品や、企業ロゴやメッセージがていねいにデザインされた品を贈ると、社員は「会社に大切にされている」と感じられます。
この感覚は、職場への満足度を高め、長期的な定着率向上にもよい影響を与えるでしょう。
また、創立記念品を表彰制度と組み合わせることで、より効果的に社員への評価や感謝を伝え、仕事へのモチベーションを高めることもできます。
例えば、勤続年数や特別な功績に応じて記念品のグレードを変える、あるいは個別に功績を紹介するといった施策が有効です。
社員に喜ばれる創立記念品の選び方
社員に喜ばれる創立記念品を選ぶためには、予算と品質のバランス、そして社内の多様なニーズを考慮する必要があります。
ここでは実際に記念品を選ぶうえでのポイントや注意点を解説します。
予算と品質のバランスを考えるポイント
限られた予算の中で、品質の高い記念品を選ぶのは簡単ではありません。
しかし、安価な品を選んだ結果、すぐに破損したり使われなくなったりすれば、かえってマイナスの印象を与えてしまいます。
予算を効果的に活用するには、数よりも質を重視するのがポイントです。例えば、複数の小物ではなく、品質の高い実用品を一つだけ選ぶことで、社員の満足度を高められます。
また、大量発注によるスケールメリットを生かし、より有利な価格で購入する工夫も大切です。
発注時には、商品本体の価格だけでなく、名入れやロゴ印刷の費用、梱包・配送コスト、納期によっては特急料金なども含めた総合的な見積もりを取ることが重要です。
また、アフターサービスや保証の有無についても確認しておくと安心です。
特に電子機器などを選ぶ場合は、万が一の故障も考慮しておくべきでしょう。
社員の多様なニーズを踏まえた選定基準
企業には様々な年齢層、部署、職種の社員が在籍しており、好みや使用する道具は大きく異なります。
若手社員はデジタルガジェットを好む傾向がある一方、ベテラン社員は実用的で長く使えるものを評価する傾向があります。
また、営業部門と製造部門、事務職とデザイン職など、職種によっても日常的に使うアイテムは異なるでしょう。
こうした多様なニーズを把握するうえで、社内アンケートは手軽でよい方法です。
「どのような記念品がほしいか」「日頃どんなものに不便を感じているか」といった質問を通じて、社員のニーズを聞き出します。
また、数種類の候補品をサンプルとして展示し、実際に手に取って確認してもらうのもよいでしょう。
さらに、過去の記念品の評判や使用状況をフィードバックしてもらい、改善点を見つけることも、より満足度の高い選択につながります。
社員満足度アップにつながる具体的な創立記念品例

創立記念品には、日常生活で頻繁に使われる一般的なアイテムから、特別感を演出できる高級感のあるものまで、様々な選択肢があります。
ここでは創立記念品で喜ばれる具体的な例を紹介します。
一般的に取り入れやすいアイテムの事例
創立記念品の定番ともいえる高品質な事務用品は、業種を問わず幅広い社員に受け入れられています。
ボールペンやノート、手帳などは、毎日のように使用する機会があり、実用性が高いアイテムです。
特に、会社ロゴや創立記念の日付が控えめにデザインされた文房具は、ビジネスシーンでも違和感なく使用できるため人気があります。
タオルやハンカチなども、性別や年齢を問わず活用できる実用品です。
肌触りのよい高品質なタオルセットや、デザイン性の高いハンカチは、家庭でも職場でも重宝されます。
特に季節に合わせたセットにすると喜ばれるでしょう。
また、ギフトカードやカタログギフトなど、社員自身が好きなものを選べる記念品も選択肢の一つです。
個人の好みが分かれるアイテムの場合、選択肢を用意することで満足度を高められます。
特に食品や嗜好品など、好みが分かれやすい場合に効果的です。
マグカップや水筒などの飲料容器も、デスクワークが多い職場では日常的に使用されるアイテムです。
断熱性の高い高品質な製品は、長く使われる傾向があります。
特別感を演出できるアイテムの事例
節目となる創立記念日には、少し予算をかけて特別感のあるアイテムを選ぶのも、社員の満足度を高める効果的な方法です。
こうした記念品の代表例がモバイルバッテリーやワイヤレス充電器などです。
これらのデジタルガジェットは、現代のビジネスパーソンにとって必須アイテムであり、高品質なものを選べば日常的に使用する機会が多く、使う人に喜ばれます。
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また、スマートフォンやタブレットの普及が進んだ現在、スマホスタンドやタブレットスタンドなども喜ばれる記念品といえます。
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これらの機器に並んで、高級感のある革製品も、特別な記念品として人気があります。
名刺入れや手帳カバー、キーケースなどは、ビジネスシーンで活用できるだけでなく、さりげなく企業のロゴを入れることで、社外での企業イメージの向上にも貢献します。
また、健康志向の高まりを反映し、活動量計やスマートウォッチなどのヘルスケア関連ガジェットも人気です。
社員の健康維持をサポートする姿勢を示すとともに、日常的に身につけるものであるため、企業の存在をさり気なく意識させることができます。
創立記念品の活用アイデアと効果
創立記念品を社内イベントなどに活用するのも効果的です。
適切に活用すれば、社内外へ向けて企業ブランドをアピールし、企業ブランド向上にも役立ちます。
社内イベントや記念式典での活用事例
贈呈方法にひと工夫加えて、創立記念品の価値を高めることもできます。
例えば、全社員が集まる記念式典で、経営者から直接感謝の言葉とともに記念品を手渡すことで特別感が増し、贈られた社員の企業に対するエンゲージメントやモチベーションを高められるでしょう。
勤続年数の長い社員や、功績を上げたチームには、基本の記念品に加えて特別なアイテムを追加で贈呈するのもよい方法です。
また、部署対抗のイベントや社内レクリエーションの景品として記念品を活用することで、イベントへの参加率向上や社内の一体感醸成にもつながります。
例えば、チーム対抗のクイズ大会や運動会などの優勝チームには特別バージョンの記念品を用意するのもよいでしょう。
さらに、創立記念日に合わせた社内プロジェクトの発表会や成果報告会を実施し、その場で記念品を贈呈するのもよいでしょう。
企業ブランド向上につなげる仕掛け
創立記念品は社内向けだけでなく、企業ブランド向上にも活用できます。
自社のロゴやコーポレートカラーを取り入れたデザイン性の高い記念品は、社員が外出先で使用することで、自然な形での企業PRにつながるでしょう。
例えば、洗練されたデザインのエコバッグやペンなどは、日常生活で利用するため、社外の人々の目に触れる機会が増えます。
また、SNSでの発信を促す工夫も効果的です。
記念品を受け取った方が、SNSで投稿したくなるような「インスタ映え」するデザインや、ハッシュタグキャンペーンと連動させるなど、拡散性を考慮した企画も検討してみましょう。
企業のSNS運用にあたり、社員が記念品を使用している様子を投稿することで、企業の雰囲気や文化が外部に伝わります。
さらに、創立記念品に環境への配慮やSDGsへの取り組みを反映させることで、企業の社会的責任を示すメッセージにもなります。
例えばリサイクル素材を使用した記念品を選べば、企業イメージの向上に貢献するでしょう。
創立記念品を選ぶ際の注意点
創立記念品の選定には、様々な要素を考慮する必要があります。
ここでは創立記念品選定の注意点を整理します。
社員の嗜好のリサーチと実用性の検討
真に社員に喜ばれる創立記念品を選定するには、事前のリサーチが重要です。
前述したように、アンケートやヒアリングを実施し、実際のニーズを把握しましょう。
実用性の高い記念品ほど、長期間にわたって使用されます。逆に、見た目は華やかでも実用性に乏しいものは、すぐに引き出しの中にしまわれるリスクがあります。
「この記念品は1年後も使われているだろうか?」という視点で検討することが大切です。
発注から納品までのスケジュール管理
創立記念品を発注するにあたっては、スケジュールに余裕を持つ必要があります。
特にオリジナルデザインを採用する場合は、発注から納品までに想像以上の時間がかかります。
製造だけでなく、デザイン確認や校正、ロゴの最終承認などの社内承認に必要な時間も考慮しましょう。
創立記念品は社長の承認が必要なのが一般的であり、承認プロセスの確認・調整も早めにしておくべきです。
また、大量発注の場合、製造ラインの確保に時間を要することもあります。
海外製品の場合は、輸送期間や通関手続きなどでさらに時間がかかるケースもあります。
納品後の検品作業や、不良品が見つかった場合の交換対応なども考慮し、余裕をもって発注しましょう。
創立記念品で企業の結束力を高めるポイント

創立記念品は「贈る」という一方向の行為にとどまらず、社内のコミュニケーションや結束力を強化する重要な機会です。
社員が主体的に記念品の選定や活用に参加できる仕組みを導入することで、その効果をさらに高められます。
社員参加型で記念品を作り上げるメリット
創立記念品を社員参加型で選定する企業は多くありますが、この方法は多くのメリットがあります。
デザインやアイテム選びに社員が関与することで、記念品への愛着や満足度が自然と高まります。
例えば、社内コンペティションで記念品のデザインを募集したり、最終候補となったアイテムに対して社員投票を実施したりすることで、「自分たちで選んだもの」という意識が芽生え、記念品への特別な思い入れが生まれるのです。
また、様々な部署や年齢層の社員が参加することで、多様なアイデアや視点が集まり、より実用的かつユニークな記念品が生まれる可能性も高まります。
このプロセス自体が部署間の垣根を越えたコミュニケーションの機会となり、普段接点の少ない社員同士の交流を促進する効果も期待できるでしょう。
記念品を通じたコミュニケーション活性化
「どんな記念品をもらったか」「どのように使っているか」といった話題が、部署や世代を超えた会話のきっかけとなることもあります。
特に全社共通のアイテムであれば、共有体験として話題に上りやすく、コミュニケーションのハードルを下げる効果が期待できます。
また、カスタマイズが可能な記念品の場合、その使い方やアレンジ方法について社員同士で情報交換が行われることで、さらに活発な交流が生まれます。
例えば、オリジナルデザインのステッカーをつけられるアイテムや、使い方の工夫が可能な多機能グッズなどは、社員間の会話を促進するでしょう。
まとめ:創立記念品を社内活性化の機会に
企業の創立記念品は、単なるギフト以上の価値を持ち、社員のモチベーション向上や社内の結束力強化に大きく貢献します。
効果的な記念品選びのためには、予算や納期といった実務的な要素だけでなく、社員の多様なニーズや実用性を総合的に検討することが重要です。
また、記念品を贈るだけでなく、社内イベントやコミュニケーション活性化のツールとして活用することで、より一層の効果が期待できます。
手間も予算もかけて用意する創立記念品です。
ここで紹介したような工夫を参考に、社員の誇りや結束を高める機会として活用できるとよいですね。