初夏を迎え、だんだんと暑くなる季節、海やプール、水フェスなどの水に関わるイベントが増えていきます。
水に濡れて涼しくなる半面、持ち歩いているスマートフォンなどの電子機器は濡れると壊れてしまう可能性があります。
防水性能のあるスマートフォンもありますが、水に濡れて壊れないという保証はありません。
そのため、安心して持ち運ぶには、防水ケースや防水バッグを使用するのが良いでしょう。
ひとえに防水といっても、その性能はさまざま。
特に気になる防水性能を中心に、購入時のポイントを紹介します。
IPX4?IP68?IP●●は何を表しているのか
防水製品を購入するときに目にする「IP●●」は、防塵・防水性能を表す規格です。
国際電気標準会議にて制定されたもので、IPコードやIP保護等級、防塵・防水保護等級と呼ばれています。
IPの後ろには2つの数字が続き、1つ目の数字は、固形物の侵入からの保護性能を示し、2つ目の数字は、水の侵入からの保護性能を示しています。
詳細は、次の画像をご覧ください。
※数字ではなく「X」が入っている場合、防塵または防水の保護等級を示す数字がありません。


水濡れNG!?バッグの中の電子機器に注意
スマートフォンやワイヤレスイヤホン、スピーカーなど防水性能があるものも増えていますが、基本的に、電子機器は水濡れ厳禁とされています。
電子機器内部が水に濡れると、電子回路の流れてはいけないところに電気が流れて正常に動作しなかったり、電子部品が壊れることがあります。
また水に濡れた部品が腐食して電気が流れなくなることもあります。
この場合、電子機器メーカーの保証対象外となるため、水に濡れる場所での取り扱いには十分注意しましょう。
海やプールなどの水辺はもちろん、梅雨などの天候が安定しない時期、雨や雪が降り続く時期にも気を付ける必要があります。
バッグに入れて持ち歩く場合、内側に浸水していることに気付かず、気付いた時には壊れていた!ということもあるかもしれません。
特に、モバイルバッテリーなどのバッテリー内蔵機器は危険度が増すので、水に濡れないようにしましょう。
この機会に、状況に合わせた防水ケースや防水バッグを検討してみてはいかがでしょうか。

防水ケース・防水バッグ購入時の注意
防水ケースや防水バッグを購入する際は、まず、自分がどこで使いたいか、目的を明確にします。

次に、目的にあった防水保護等級の防水ケースや防水バッグを探します。
店頭で購入する際はパッケージの表記に注目し、目的に合う防水性能かどうかを確認しましょう。
防水バッグは、バッグ開口部の形状やファスナーの仕様により防水性能が異なることもあります。
使用方法や注意事項を必ず確認し、大切な物が水に濡れるようなことがないようにしたいですね。
防水保護等級を選ぶ際の注意点として、IPコードの2つめの数字は、高いほど良いとは限りません。
例えば、防水性能の5級は噴流水からの保護、7級は水中において水の侵入からの保護を表しているので、7級であっても5級の防水性能があるとは言い切れないのです。
このように、防水試験の状況が異なるので、使用目的に合った防水保護等級の物を選ぶのが最適となります。
IPX8に関しては、IPX7より厳しい試験に合格したものとされていますが、メーカー準拠になるため、同じIPX8でもメーカーにより性能に違いが出ます。
また、完全防水と表現されることもありますが、特定の条件下での防水性能のため、使用場所の制限があったり、水中での使用を不可としている場合もあります。
購入の際は、パッケージに記載されている注意事項までしっかりと確認することをおすすめします。
やる?やらない?使用前の防水チェック

防水ケースや防水バッグなどは、使用前に必ず防水チェックをするよう示されています。
これは、初期不良や経年劣化、クリップを止める際に異物が挟まることによる浸水事故を防ぐために行うことです。
浸水してしまうと、中に入っているスマートフォンなどの高額な電子機器が壊れてしまうことになるため、面倒であっても、必ず防水チェックは行いましょう。
安心して使うために
防水保護等級は、水に対しての保護性能を表しているため、温水や海水、塩素が含まれているプールの水などの耐性がない場合もあります。
また、海中やプールの中など水圧がかかったり、激しいダメージを受ける可能性がある場合も同様です。
防水保護等級は目安とし、パッケージや取扱説明書に記載の注意事項をよく読んで使うことをおすすめします。
暑い季節は、海やプール、水フェスなど水に関するイベントが多いので、こちらのコラムを参考に防水グッズを選んでみてはいかがでしょうか。