スマートフォンやモバイルバッテリーを使う中で注目を集める「安全性」。
皆さんがお持ちのUSBケーブル(充電ケーブル)は、何を重視して購入しましたか?
現在は、安全性を判断するポイントとして、USBケーブルの外側に使われている素材(被膜)にも注目が集まっています。

そこで今回は、
・USBケーブルの素材(被膜)
・USBケーブルの保護機能
の2つに焦点を当てて、どういった違いや特長があるのか解説いたします。

ケーブルの素材はどんな種類があるの?

USBケーブルでよく用いられる素材として
・樹脂素材
・ナイロン素材
・シリコン素材
が主に挙げられます。



これらにはどのような違いがあるのでしょうか。

スタンダードな「樹脂」素材

たくさんのUSBケーブルで用いられているスタンダードな素材で、主に「TPE」や「PVC」が挙げられます。
自宅での使用でも外出先での使用でも幅広くお使いいただけます。
また、比較的安価でお求めやすいのもポイントです。

■TPE、PVC採用ケーブル:OWL-CBPT2CCシリーズ
https://www.owltech.co.jp/product-top/cat_cable/cat_cable-type-c-type-c/cbpt2cc/

●PVCはポリ塩化ビニル(Polyvinyl chloride)
●TPEは熱可塑性エラストマー(Thermoplastic Elastomers)

耐久性に優れる「ナイロン」素材

編み込みデザインで、樹脂素材よりも折り曲げに強く耐久性に優れる製品が多いです。
10万回以上の折り曲げ試験に耐える製品もあるので「長くケーブルを使いたい」という方へおすすめです。

また、ケーブルの線材(ケーブル内の非常に細い素材)にアラミド繊維(ケブラー繊維)を用いた製品もあります。
アラミド繊維は、防弾チョッキにも使われる非常に強靭な繊維で、より高い耐久性を持ちます。

一方、丈夫であるため取り回しに硬さを感じるかもしれません。

■耐屈曲10万回 アラミド繊維 ナイロン採用ケーブル:OWL-CBA4CCシリーズ
https://www.owltech.co.jp/product-top/cat_cable/cat_cable-type-c-type-c/cba4cc/

しっとりすべすべな「シリコン」素材

くにゃっとした柔らかい手ざわりが特徴です。
癖がつきにくく絡まりにくいので取り回しがしやすく、カバンに入れてもすぐに使えてしまう便利さが魅力です。

■シリコン採用ケーブル:OEC-CBSCCシリーズ
https://www.owltech.co.jp/product-top/cat_cable/cat_cable-type-c-type-c/oec-cbscc/

最近では、柔らかさはそのままに、耐久性に優れたシリコンケーブルも販売されています。

■耐屈曲5万回 シリコン採用ケーブル:OWL-CBS1MINCC12シリーズ
https://www.owltech.co.jp/product-top/cat_cable/cat_cable-type-c-type-c/cbs1mincc/

シリコンメッシュ?マグネット?新しい素材とは

前に説明した3つの素材以外にも、さまざまなケーブルが登場しています。

・シリコンメッシュケーブル
布地のような見た目で、シリコンの柔らかさとメッシュ素材の耐久性を併せ持っています。
柔らかさと耐久性のどちらも両立したい方や「ナイロンは編み込みデザインが好きだけど取り回しにくいから苦手」という方におすすめです。

■シリコンメッシュケーブル:OWL-CBSRCCシリーズ
https://www.owltech.co.jp/product-top/cat_cable/cat_cable-type-c-type-c/cbsrcc/

・マグネットケーブル
ケーブルに磁石の粉を混ぜており、ケーブルバンドいらずでくるくるとケーブルをまとめられます。
また、シリコンケーブルに磁石の粉を混ぜたマグネットシリコンケーブルも販売されています。

■マグネットケーブル:OWL-CBMGCCシリーズ
https://www.owltech.co.jp/product-top/cat_cable/cat_cable-type-c-type-c/cbmgcc/
■マグネットシリコンケーブル:OEC-CBM3CCシリーズ
https://www.owltech.co.jp/product-top/cat_cable/cat_cable-type-c-type-c/cbm3cc/

・ショルダーストラップ×USBケーブル
ヴィーガンレザーを用いているため高級感があります。
普段はショルダーストラップとして、スマートフォンなどの充電時にはケーブルとして使えるので、荷物を減らしたい人におすすめです。

■ショルダーストラップケーブル:OWL-CBX2MIN07CCシリーズ
https://www.owltech.co.jp/product-top/cat_cable/cat_cable-type-c-type-c/cbx2min07cc/

結局、どの素材が1番優れているの?

では、どれが1番いい素材なのでしょうか。
その答えは「どの素材にも特長があるため、ケーブルに何を求めるかで変わる」です。
主な素材の特長を簡単にまとめると、以下のようになります。

【樹脂】:バリエーション豊富、比較的安い
【ナイロン】:折り曲げに強い、耐久性に優れる、取り回しが硬め
【シリコン】:しっとりした手触り、柔らかく絡まりにくい

この素材の特長からどのようなシーンで使うかイメージしましょう。
また、使う環境や接続する機器、求める仕様を踏まえて、最適な素材を選ぶことがポイントです。

ケーブルの保護機能とは?

では、素材以外で安全性を求める場合、何に注目すれば良いでしょうか。
それは保護機能である「温度センサー」の有無です。

「温度センサーって聞いたことあるけど、どんなもの?」
という方向けに、ここからはUSBケーブルに搭載される温度センサーについてご紹介します。

USBケーブルの温度センサーとは?

温度センサーとは、電流を止める機能をもつ素子(部品)です。
もしもUSBケーブルに異常な発熱が起こった場合、電流を止めて過熱や事故のリスクを減らすことができます。


USBケーブルの温度センサーは主に2種類あります。

PTC(PTCサーミスタ)

ショート(短絡)などが発生し温度が高くなると抵抗値が大きくなり、電流が流れにくくなります。
温度が下がるとまた電流が流れるようになるので、充電が途切れたり再開したりするように見えるのが特徴です。

Mini-Breaker(ミニブレーカー)

一定の温度に達すると、電流の流れを完全に止めます。
一度電流が止まると、温度が下がってもケーブルが抜き挿しされるまでは電流が止まり続けます。
そのため、充電を再開する場合はケーブルを抜き挿しする必要があります。
また、PTCよりも低い温度で電流をストップするので、より早い段階で過熱を予防できます。

PTCとMini-Breaker、どっちがいいの?

こちらも素材と同じく、どちらが優れているということはありません。
どのような使用環境で使うか、どのような仕様を求めるかによって変わってきます。
以下にそれぞれの特長をまとめます。
【PTC】:温度が上がると電流が流れにくくなる、温度が下がると電流が流れるようになる
【Mini-Breaker】:温度が上がると電流が止まる、温度が下がってもケーブルを抜き挿しするまでは電流が止まり続ける、PTCよりも低い温度で電流を止める

おわりに

・USBケーブルの素材
・USBケーブルの保護機能
について解説いたしました。

以下、本コラムのまとめです。

・USBケーブルで主な素材と特長は以下のとおり
∟樹脂:バリエーション豊富、比較的安い
∟ナイロン:折り曲げに強い、耐久性に優れる、取り回しが硬め
∟シリコン:しっとりした手触り、柔らかく絡まりにくい
・最近ではいろいろな素材が登場
∟シリコンメッシュ/マグネット/ショルダーストラップ(ヴィーガンレザー)など
・USBケーブルの温度センサーは主に2種類
∟PTC:温度が上がると電流が流れにくくなる、温度が下がると電流が流れるようになる
∟Mini-Breaker:温度が上がると電流が止まる、温度が下がってもケーブルを抜き挿しするまでは電流が止まり続ける、PTCよりも低い温度で電流を止める
・素材も温度センサーも、求めるものによって最適な仕様が異なる

近年ではモバイル機器の小型化や高性能化が進み、充電などをする際の発熱量も増えています。
取り回しなどの使い勝手を選ぶか、過熱防止に役立つ保護機能を重視するか、この機会に周辺環境の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。

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